いつもYAMAPをご利用いただきありがとうございます。
このたび、活動日記やダッシュボードで確認できる消費カロリーの計算式を、より精度の高いものへと改正します。その背景となる目的とあわせてご紹介します。
消費カロリー計算式の変更内容
これまでの計算式
これまでは、活動時間に、METs、体重などといった定数を掛け合わせるといった単純な式で消費カロリーを算出していました。
この消費カロリーをより精確に算出するには、山ごとに異なる「標高差」や活動ごとに異なる「距離」などの変数も考慮する必要があります。
※ METs : 運動強度。YAMAPにおいては活動種別に応じてあらかじめ決められた値を使用
これからの計算式
今後(12月5日以降順次適用)は、上記のような計算式に置き換わります。
これまでの計算式には含まれなかった「距離」や「上り/下り累積標高差」など、登山の運動において重要なパラメータが反映されることで、これまでよりも高い精度で消費カロリーの計算を行うことができます。
今回の変更の影響を受ける画面
今回の計算式改正以降、YAMAPに表示される消費カロリーすべてが新しい計算式によるものへと置き換わります。(12月5日以降順次適用)
- 活動記録画面でリアルタイムに表示される値
- 自分の活動日記(ほかのユーザーの活動日記では消費カロリーは見えません)
- ダッシュボード(過去の数値も新しい式で再計算されます)
注意事項
- 機能のシンプル化のため、新しい消費カロリーの計算式のうち「装備重量」は 8kg 固定として計算します。装備重量を毎回入力することでより高精度な計算ができますが、そのためには多くのユーザーのみなさんにとって大きな負担を強いることになるため、一般的な日帰り登山の装備重量(着衣分含む)を鑑みて、この数値で固定しています。
- 新しい計算式は、自身の足を使って山を歩いたり走ったりした際の消費カロリーを前提としています。そのため、サイクリングやスキーなどといった、登山とは体の動かし方が大きく異なる種類のアクティビティをおこなった場合、実際の消費カロリーとは異なる数値になりやすくなりますのでご注意ください。
- 過去の活動日記やダッシュボードの数値も、活動種別に関係なく新しい計算式にて一律再計算されます。これにより、数値の変動が起こりますことをご了承ください。
【今後の展望】消費カロリー計算式改正の背景にある目的 〜安全登山2.0構想〜
大きな目的として、私たちはYAMAPというサービスの提供を通して 登山における遭難を減らしたい と考えています。
そのためにできることとして、これまで地図とGPSの機能を使った道迷い防止策を提供してきました。
しかし、実際の遭難原因には、道迷い以外にも、滑落・転倒・病気・疲労など「疲労の蓄積による体力や判断力の低下」に起因した事故が数多く発生しています。
登山中の疲労や体力の低下を防ぐためには、事前に自身の体力を把握しておくことや、その山を登るために必要なカロリーを認識し、十分な補給を行うことが大切です。
これまでのYAMAPは、電波の届かない山の中でも現在地と進むべき方向がわかる機能を軸とした「道迷い」の防止に直接貢献するサービスでした。
今後は、「道迷い」への対策に加え、無理のない山選びや、体力の向上といった登山者ひとりひとりに寄り添った機能を提供することで、根本的な遭難の減少を目指します。
登山者ごとに異なる体力レベルを分析・数値化し、一人ひとりに必要な体力づくりを支援。また、山・コースごとに求められる体力レベルの数値化・評価も行うことで「体力に合った山選び」を容易に。さらに、身体に高い負荷がかかった際のアラート等、新たな機能開発も予定しています。
この取り組みによって、YAMAPを単なる「便利ツール」としてでなく、ユーザーのみなさんが登山者としてより成長できるような、パートナーとして向き合っていただける存在になりたいと考えています。
今後の開発による具体的な新機能については、順次情報をお届けいたします。
今後とも、YAMAPをどうぞよろしくお願いいたします。