このたび、登山中に閲覧できる歩行ペースのグラフが改善され、安全登山のポイントとなる「飛ばし過ぎを防ぐためのペース意識の向上」に、より貢献できる機能となりました。
歩行ペースグラフとは
- 登山中の歩くペースをグラフ表示する機能です。
- 登山中にボトムシート内(画面下部の黒い部分を引き上げた画面)、「標高」の画面を横スクロールすることで表示されます。
- 「歩行ペースグラフ」はプレミアム限定機能です
今回のアップデート:精緻なグラフで「飛ばし過ぎ」にもっと気づきやすく!
従来の課題と改善
従来は1kmごとのペース反映だったため、ペースを飛ばし過ぎてしまっていてもしばらく経ってからでないと気づきにくいという課題がありました。
そこで、今回の改善版ではペースグラフの更新頻度を増やし、100mごとに更新し即時性を高めることで、よりリアルタイムに自分のペースを管理できるようになりました。
改善版の仕様と活用方法
- 100m ごとのペースを折れ線グラフで表示(更新頻度が従来の 10 倍に)
- ペースが赤い表示になっているときは飛ばし過ぎている状態なので、意識してペースダウンしましょう。(背景が青みがかっている 80-120% のペース帯を維持するのが余計な疲労を起こさず安全に歩くための目安です)
- 約3分以上の休憩はペースに反映されないので、ペースへの影響を気にせずしっかり休憩をとりましょう。
「歩行ペース」の使い方
▼20秒で分かる動画をご覧ください
手順:
①活動中の地図画面の下にある黒い画面(ボトムシート)を引き上げる
②「標高」の画面が出てくるので、今度は横にスクロールする(ページをめくるように)
③「歩行ペース」の画面が出てくるので、確認する
④元の地図画面に戻すには、黒い画面(ボトムシート)を引き下げる
安全登山のために積極的な活用を
- YAMAPの歩行ペース機能は、運動生理学の専門家、鹿屋体育大学の山本正嘉名誉教授と共同開発しています。
- 怪我や遭難といったトラブルの要因のひとつに、「ペースの飛ばし過ぎ」があります。登山道の状況や体調、天候など様々な要素から、いつの間にか焦って早く歩き過ぎてしまい、疲れを溜めたり怪我やトラブルの要因になってしまうことも。自分の「歩行ペース」を知ることで、安全登山に適した標準的なペースで歩けるよう、ぜひご活用ください。
- 歩き始めは舗装路であることも多く、移動平均の特性上、最初に飛ばしてしまうとペースが正しく反映されにくい性質があります。安全登山のセオリーでもある「最初の15分くらいはウォーミングアップとしてゆっくり歩き、そのあと小休止をとって衣類などの調節をする」を心がけましょう。
知っておいてほしいこと:データの有用性と限界について
今回のアップデートで、細やかに情報更新されるようになったものの、完全なリアルタイム反映ではありません。
- 歩行ペースは一定の距離をどれだけの時間で歩いたかによって計算をするため、その少し手前のペースが表示されます。このため、ペースを上げたり下げたりした時に、その変化が画面に反映されるまでには、時間的にずれが生じます。
機器の性能の限界によって、必ずしも常に正確な値は示せません。
- 実際のペースよりも低い数値が出ることもあるため、数字を鵜呑みにしてオーバーペースにならないように、最終的には自身の感覚と向き合ってペースを抑えて無理なく歩くことを意識しましょう。
歩き始めはデータが少ないので、実際のペースと離れた数値になりやすい特性があります。
- 500m の移動平均をとっているため、500m 歩くまではバラつきが生じやすいことをご承知おきください。
- 特に最初の15分程度はウォーミングアップのつもりで意識的にゆっくり歩きましょう。
対象バージョン
アプリストアから最新版にアップデートしてご利用ください。
- iPhoneアプリ:バージョン 10.17.7
- Androidアプリ:バージョン 10.17.7