お知らせ

標準コースタイムの採用について

投稿日:

いつもYAMAPをご利用いただきありがとうございます。
今回、YAMAP地図に表示されるコースタイムの基準が新しくなったことをご案内いたします。

コースタイムは、登山計画の作成や、行動中に適切なペース配分を知るための重要な指標です。コースタイムの設定基準を明確にし、地図によらず同じ基準でコースタイムが設定されることで、コースタイムを安心して使っていただけるようになります。

標準コースタイムの計算手法

YAMAPをご利用いただいているみなさまの活動記録データをもとに、コースタイムの基準値(標準コースタイム)を地形から算出する手法を開発しました(注1)。まず運動生理学的な知見に基づき、普段から安全なペースで歩いているユーザーのみを抽出しました。抽出したユーザーの歩行データを用いて斜度とペースの関係を表すモデルを作成し、このモデルを使って整備された登山道の地形から標準的なコースタイムを算出する方法を考案しました。この標準コースタイムは、著名な登山ガイドブック等に記載されているコースタイムともよく一致することが示されています。

  • 上り区間(s>=0)のコースタイム[分] = (151s2 + 65s + 19) x d
  • 下り区間(s<0)のコースタイム[分] = (137s2 – 16s + 19) x d
  • 但し、s: 斜度(-0.4 ~ 0.4)、d: 距離[km]

「標準コースタイム」はダウンロード済みの地図も含め、YAMAPのすべての地図のコースタイムに反映しています。
また、到着時刻予測や活動日記の平均ペースの算出にも活用されています。

注意事項

標準コースタイムは整備された歩きやすい登山道におけるコースタイムの基準値となります。区間によっては難易度・歩きにくさを考慮して、標準コースタイムより大きな値を設定する場合もあります。

標準コースタイムの活用法

標準コースタイムは、運動生理学的な研究に基づき初心者や体力に不安のある方でも無理のない運動負荷(最大登高速度350 m/h、6メッツ台)になるように設定されています。標準コースタイムに沿ったペース配分を心がけることで、過度な体力の消耗を防ぎ、登山を安全快適に行うことが可能になります。

安全・安心な登山体験をサポートするために、今後もYAMAPは機能開発を進めてまいります。今後ともYAMAPをよろしくお願いいたします。

注1:斎藤大助,松本英高,山本正嘉 大規模GPSログデータに基づく一般的な登山道における標準コースタイム計算手法の提案 登山医学 Vol.42:37-47, 2022

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